ギリシャ本土のほぼ中央には、2000m級の山々が連なっています。
ピンドス山脈です。
そこから、古代においてはペーネイオスと呼ばれた、ピニオス川が流れます。
そしてテッサリア平原に達したところに、突然現れる奇岩群、それがメテオラです。
ユネスコの複合遺産に登録されています。
平原を背景に「岩の塔」がそびえ立つその光景は、見るものを圧倒します。
低いものでも20~30m、高いものになると400mもあります。
しかもこれらの頂上には、幾つもの修道院が建っているのです。
今世紀初頭まで階段どころか、ハシゴさえもなかったこの岩山にどうして?と首をかしげたくなります。
シーズン中には1日におよそ2000人もの観光客が訪れます。
しかしここは、現在でも敬虔な修道士や尼僧たちが昔と変わらぬ共同生活を営む聖なる地なのです。
メテオラとは、「空中につりあげられた」という意味です。
ギリシャ語で「空中」を意味する「メテオロス」という言葉に由来しています。
現在メテオラには5つの修道院がその活動を続けていますが、最盛期の15世紀から16世紀にかけてはその数は24にも達したといわれます。
歴代の国王の保護を受け、ギリシャ正教の聖地として発展してきたのです。
しかしその後、修道士の数の減少から今の5つのなったのです。
現在も活動中の修道院:
●メガロ・メテイロン修道院(メタモルフォシス修道院)
●ヴァルラーム修道院
●アギア・トリアダ修道院
●アギオス・ステファノス修道院
●ルサノス修道院
●アギオス・ニコラオス修道院
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